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「全国48自治体からの優良認定」を実現しR2取得へ
社員インタビュー

「全国48自治体からの優良認定」を実現しR2取得へ

興栄商事は現在、産業廃棄物処理業者として全国の都道府県(沖縄県を除く)と2つの政令指定都市、計48の自治体で「優良認定」を取得しています。

 

事業活動や情報公開における透明性、堅実な財務基盤などのさまざまな基準を満たす必要がある優良認定。この取得に向けて尽力する法務担当の北村は「興栄商事のコンプライアンスをさらに強化していく上で、とても良い機会だと捉えている」と話します。現在では、電気・電子機器サイクル関連事業者に責任ある行動を促し、その評価をする米国の「R2」規格の認証取得に向けても動き出しました。

 

グローバル規模でコンプライアンス強化を進める興栄商事。その取り組み内容や背景にある思いを北村に聞きました。

優良認定は、お客さまが産業廃棄物処理業者を選ぶ際の有力な指針

――まずは「優良認定」が何のために存在するものなのか、概要を教えてください。

 

北村:日本では、産業廃棄物処理業は法律で定められた許可を取得していなければ営めません。許可を出すのは基本的に都道府県です。例えば、神奈川県内で産業廃棄物処理業を営むためには、神奈川県の許可が必要ということです。許可を得るためには、一定の財務基盤や処理設備を整えている必要があります。

 

2011(平成23)年には、この許可に上乗せをする形で「さらに優良な企業を認定する」制度が始まりました。これが優良認定です。財務基盤などの要件に加えて、過去5年間に違法行為がないこと、適切に情報公開していることなど、さらに厳格な条件を満たさなければ優良事業者としての認定を受けることはできません。

 

――なぜ優良認定制度を新たに設けることになったのでしょうか。

 

北村:産業廃棄物処理業界では、過去には残念ながら不法投棄をする業者の存在などの問題がありました。製品やサービスを販売する事業とは異なり、「処理業者がお客さまから預かったものをどのように処理しているか」という後工程が見えにくい業界でもあります。そこで行政として、財務基盤がしっかりしていて不正を行うインセンティブがなく、事業活動を透明に公表しているなどの基準を満たした企業を優良事業者として認定するようになりました。現在では、優良認定はお客さまが産業廃棄物処理業者を選ぶ際の有力な指針となっています。

透明性があり、高いレベルでコンプライアンスが守られていることが法務としての「誇り」

――産業廃棄物処理業を営む上では、「優良認定は必須ではない」わけですよね。なぜ興栄商事は全国で48もの数の優良認定を取得しているのでしょうか。

 

北村:おっしゃる通り、優良認定は必ずしも取らなければならないものではありません。興栄商事は現在、沖縄を除く46都道府県の収集運搬業の許可と、横浜市・北九州市の処理業及び収集運搬業(積登保管)の許可を保有していますが、これら全てで優良認定を取得しています。私が調べた限り、ここまでの規模で優良認定を取得している企業は業界内でもほとんどありません。

 

興栄商事は営業戦略として全国のお客さまのニーズにお応えしています。産業廃棄物処理とリサイクルにワンストップで対応し、全国展開しているお客さまの場合は、東京本社から全国の拠点の案件を処理できるような利便性も提供しています。各地の案件を安心してお任せいただけるように必要な優良認定をすべて取得するのは、興栄商事のポリシーでもあるのです。

 

――とはいえ、48もの優良認定を取得していくにあたって、法務としては苦労も多いのでは?

 

北村:もちろん法務としての仕事は大変になります。しかし、すべて優良認定を取得できればお客さまにも自信を持って自社を紹介できるようになりますし、私自身も清々しい気持ちになれるんです。法務の立場では、優良認定取得は社内のコンプライアンスをさらに強化するための良い機会だと捉えています。透明性があって、高いレベルでコンプライアンスが守られている。そんな企業で働けることは、法務にとっての誇りにつながっています。

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法務 北村

「部門横断プロジェクト」でISO認証取得を進め、さらにレベルの高い企業活動を実現

――コンプライアンスを強化していくために、他にはどのような活動を行っているのでしょうか。

 

北村:興栄商事では、日頃の各部署での仕事は別に、部門横断型のプロジェクトとして「ISO委員会」を設けています。私はここで委員長を務めています。

 

「ISO」については、さまざまな場面で目にされたことがあると思います。国際的な民間団体によるもので、目的の一つは世界共通の工業規格を作ることにあります。例えばクレジットカードが世界のどこでも使えるのは、ISOでカードサイズの規格が定められているからです。

 

もう一つの目的はマネジメントシステムの規格にあります。よく工場の看板などに「ISO……認証取得」と書かれているのを目にしますが、これはマネジメントシステムの規格です。興栄商事はこの中で「環境マネジメントシステム」「情報セキュリティマネジメントシステム」「労働安全衛生マネジメントシステム」「品質マネジメントシステム」の4つの認証を受けています。

 

例えば、情報セキュリティでは個人情報保護や情報漏洩防止に向けて、ISOが定める要求事項に則って自社のルールを定め、これに基づいてISO認証機関に申請します。そして、現地審査などを経て認証を受けることになります。

 

――なぜ興栄商事はISO認証取得を部門横断プロジェクトとして進めているのですか?

 

北村:興栄商事では長年にわたり、「5S」(整理・整とん・清掃・清潔・しつけ)を重視してきました。現在もこれらが行き届いていると自負しています。培ってきた文化や風土を認証制度や法律とつなげることで、さらに強固な体制を作れると考えています。

 

部門横断のISO委員会として活動を推進していくことで、各現場の声を吸い上げながら全社的に意識を高めていけるという効果もあります。情報セキュリティにおいては個人情報保護法で定められた項目を満たしているかを再確認していく必要があるので、法務としてはコンプライアンス重視につながっていますし、3年に一度の更新によって、さらにレベルの高い企業活動を実現することができています。

グローバル規模の事業展開に向け、米国「R2」規格の認証取得が必須に

――2021年3月からの27期において、興栄商事では「グローバル対応」も重要なキーワードとなっています。

 

北村:日本企業の多くはISOの環境や品質に関する認証を取得しており、国内での取引拡大においては重要な要素となっています。しかし現在の興栄商事の事業は、日本だけで完結するものではなくなってきています。

 

そこで新たに進めているのが、米国の「R2」規格の認証取得に向けた取り組みです。これは電気・電子機器サイクル関連事業者に責任ある行動を促し、その評価をするための制度です。

 

――興栄商事にとって、R2認証取得はどのような意味を持つのでしょうか。

 

北村:日本ではまだまだ馴染みが薄いかもしれませんが、R2は米国ではかなりメジャーな規格です。特に電子機器のリサイクルや廃棄において、米国では極力「燃やすのではなくリサイクルする」ことが求められています。

 

現在、米国ではR2規格を取得していない事業者とは取り引きしないというスタンスを明確にする企業も増えています。興栄商事のお客さまには外資系企業も多く、本国のヘッドオフィスとの関係ではR2認証取得が必須となるケースが増えていくはずです。

 

また、R2自体が優れた規格であり、興栄商事のマネジメントやコンプライアンスをさらに向上させるためにも必要なものだと考えています。

 

――ありがとうございます。最後に、法務部門としての今後の展望を教えてください。

 

北村:一般的に法務と言えば、契約書を作るような仕事のイメージが強いかもしれません。しかし昨今では、企業のコンプライアンス体制を作っていくための法務部門の重要性が高まっています。

 

私自身、興栄商事のコンプライアンス体制を進化させていくために、これからも尽力したいと思っています。利益を追求するだけではなく、コンプライアンスを高めて仕事をすることにこだわる。そんな会社作りに関わることはとても意義のあることだと感じますし、私個人としても、仕事を通じて社会へ貢献していくことにつながると信じています。

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