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社員インタビュー

【ITADの専門メンバーに聞く】古い情報通信機器の廃棄、まずは何から手をつけるべき?

2021.02.08

DX(デジタルトランスフォーメーション)と呼ばれるデジタル化の流れの中で、新たな端末の導入や、古くなった機器の処分を検討している企業も少なくないのでは。情報通信機器はその名の通り「機密情報の宝庫」です。万が一、悪意のある第三者の手に機密情報が渡ってしまったら、企業が受けるダメージは計り知れません。

情報通信機器の廃棄にあたって、企業はどんなことに留意すべきなのでしょうか。情報通信機器の廃棄・再資源化・再利用化を担う専門部署・ITAD事業部で製造長を務める千葉と、日々お客さまの課題解決に向けて奔走する営業部門の吉屋に聞きました。

「端末を1台1台」管理するための工夫

――初めて情報通信機器の廃棄を担当することになった場合、企業の担当者は「何から手をつければいいのか」悩むケースもあると思います。興栄商事に廃棄処分を依頼するとした場合、まずはどんな対応が必要となるのでしょうか?

 

吉屋:私たちが機器や端末の回収に伺う際には、「廃棄対象の機器・端末類を確認し、ひとまとめにしてください」とお客さまにお願いしています。当たり前のことだと思われるかもしれませんが、これはとても大切なことなんです。

 

千葉:「自社が何を廃棄するのか」をよく確認しておく必要があるということですよね。この確認が曖昧だと問題が起きてしまうかもしれません。企業では、同時に廃棄するパソコンやスマートフォンなどが多数に上るケースもあります。数十台の規模で廃棄する際には、対象の端末を1台1台把握しておくことが重要です。

 

――ノートパソコン一つとっても、同じメーカーの同じ製品を一律で使っている会社も多いですよね。確かに日頃からの管理や確認が重要だと感じます。

 

千葉:社内で使っている機器のリストを作り、端末ごとにどんなデータが入っているのかを把握しておくといった対応が必要です。きちんと管理している企業の場合は端末ごとに「管理ナンバー」を付けていますね。端末に貼ったシールのバーコードを読んで検品できる体制にしている企業もあります。

 

吉屋:情報漏えいへの危機意識を高く持ち、管理方法やルールを整備しているお客さまからは、私たちも日々学ばせていただいています。

興栄商事 吉屋

吉屋営業係長

廃棄の委託先企業を「見極める」ために必要なこと

――情報機器の管理体制が整っていないことは、企業にとってどのようなリスクにつながるのでしょうか。

 

千葉:ぜひ認識していただきたいのは、例えばノートパソコンを廃棄するとなれば、その企業は「排出事業者になる」ということです。もし情報漏えいが起きてしまったら、排出事業者としての責任が問われることになります。

 

以前の記事でも紹介しましたが、2019年12月に発覚した神奈川県庁の情報漏えい事件では、情報通信機器のデータ消去と破壊を委託されていた外部企業の従業員がHDDを盗み出し、オークションサイトへ流していたことが分かっています。

興栄商事 千葉

千葉製造長

吉屋:このような事態を避けるためにも、委託先企業がどういった対応・管理をしているのかを確認する必要があります。

 

例えば興栄商事では、「データ消去証明書」や「データ破壊証明書」を確実にお客さまへ提出しています。社内からの機器の持ち出しを防ぐためにカードや名簿記入による入退室管理を行い、金属探知機やポケットレス作業着の導入、防犯カメラによる監視など、厳重なセキュリティ対策を実施しています。

 

千葉:証明書の発行はITAD事業部の最も重要な業務の一つだと認識しています。例えば物理的なデータ破壊を行った場合は、その状態を撮影した写真付きで証明書をお出ししています。一般的にITAD事業を行う企業は証明書発行に対応しているはずなので、お客さま側からもぜひ、委託先企業に「どのような証明書をもらえるのか」を確認していただきたいと思います。

 

吉屋:営業の立場としても、ご質問や要求はどんどんお寄せいただきたいですね。私たちは廃棄の入り口の段階から安心していただけるようコンサルティングすることが使命なので。そうしたコミュニケーションを通じて、委託先企業が信頼できる相手かどうかを見極めていただくことが大切です。

何も分からない状態、ゼロベースからでも相談できるパートナーへ

――お客さまからは、実際にどのような問い合わせが寄せられていますか?

 

吉屋:多いのはやはり、「確実にデータ消去ができるか」「どのようにして物理破壊を行うのか」といった廃棄過程についてのご質問です。

 

お客さま先の担当者には情報通信機器の廃棄を専門とされていない方も多いので、私自身は「何も分からない状態からゼロベースで聞いてください」とお伝えしています。実際に「初めてパソコンを廃棄することになった」というお客さまも多いんです。

 

例えばWindowsのバージョンアップに伴って多数の端末を入れ替えるなど、新たに廃棄を検討されることになるケースは今後も増えていくと思います。お客さまの悩みとしては廃棄にかかる予算の問題も大きいはず。さまざまなご相談にお応えできるよう、最新の知見を蓄積して頼れるパートナーになっていきたいと考えています。

 

千葉:ITAD事業部としては、これまでにも増してセキュア(安全)な作業環境の構築に力を入れていく計画です。設備面でも、人材教育の面でも体制を進化させていきます。営業部門とも連携してお客さまの不安を解消していきますので、どんなことでもご相談いただければと思います。