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取引先は中小企業から世界のIT大手まで。興栄商事が「情報通信機器の廃棄ニーズ」に応えられる理由とは
社員インタビュー

取引先は中小企業から世界のIT大手まで。興栄商事が「情報通信機器の廃棄ニーズ」に応えられる理由とは

「リサイクル」という言葉を聞いて、みなさんはどんな品目を思い浮かべるでしょうか。缶やペットボトル? 家電製品や粗大ゴミ? もちろんそうした品目も幅広くリサイクルされているのですが、興栄商事が現在対応しているニーズで最も高まっているのは、パソコンやスマートフォン、サーバー関連などの「情報通信機器」なのです。

古くなった情報通信機器を企業が廃棄する際には、実はさまざまな課題や懸念があります。そうした困りごとと日々向き合っているのが興栄商事の営業部門です。そこで今回は、営業部長の加藤克巳にインタビュー。私たちが今なぜ情報通信機器のリサイクルやリユースに注力しているのか、背景にある思いを語ってもらいました。

パソコンや携帯電話は、動かなくても「価値あるもの」

ここ10年ほどで興栄商事は「リサイクル業界の会社」と認識されるようになりましたが、少し前までは「鉄くず屋」「スクラップ屋」と言われていました。

いずれも資源を有効活用するという意味では同じです。ただ、以前の買取方法より資源の価値にこだわり、細かく見定め、選別・処理をしていくことでリサイクル業として認識していただけるようになったのだと思います。

私たちは現在、そうした「不用品として扱われていたもの」も選別した上で評価し、買い取っています。中でも最近特に増えている品目が基板類です。

一口に基板といっても、細かく見ていくと何十種類にも分かれます。見た目は同じようなものですが、例えばパソコンの基板と家電製品の基板では種類ごとに価値も違います。

興栄商事では早い段階から、そうした金属類を価値あるものとして評価し買い取ってきました。古いパソコンや携帯電話は、仮に壊れていてまったく動かないとしても価値があります。この事実をちゃんと伝えていくことも私たちの大切な仕事だと思っています。

私自身、この業界にいなかったら古いパソコンや携帯電話を「ただの不用品」だとしか認識していなかったと思います。同じような感覚の個人や企業は案外多いのではないでしょうか。

混ぜればただの不用品になってしまうものでも、きちんと選別をすれば価値あるものとして流通させることができる。私たちはこうした事実をしっかりお客さまにお伝えし、自社分析によってきちんと評価するなど、資源の価値を明確にすることで「有価値物」として活用する方法を提案しています。

工場用の大型設備から加熱式タバコまで

興栄商事は金属のリサイクルから始まった企業ですが、家電製品や工場用の大型設備、データセンターなど大型機器のリサイクルも手がけながら事業を拡大してきました。

こうした機器は、外側から見ればただの大きな鉄の塊かもしれません。しかしその中には基板や銅線、アルミ、ステンレスといった価値あるものがたくさん使われています。私たちはそれらを細かく選別してリサイクルにつなげています。

そんな私たちの業界では、毎年のように取り扱うものが変わっていきます。

ある年に家電製品が盛り上がっていれば家電製品に関する廃棄物が増えます。しかし翌年も同じとは限りません。すべてが例年通りに進むことはありえないので、私たち自身が業界の動きに柔軟に対応していく必要があります。

携帯電話などはさらに分かりやすい例かもしれません。

ちょっと前までは二つ折りのフューチャーフォン、いわゆる「ガラケー」と呼ばれるものが主流でしたが、今はほとんどがスマートフォンです。スマートフォンはほとんどが液晶パネルと電池で構成されていて、ガラケーと比べると基板はとても小さくなっています。

最近では加熱式タバコや電子タバコのデバイスを回収するケースも増えています。これらの機器にも基板が使われていて、電池も同様にリサイクルできます。

私たちの業種はあまり目立たないかもしれませんが、実際には最先端の会社が作る最先端の機器に日々触れながら仕事をしているのです。

情報通信機器を廃棄するときの「最大の懸念」に対応

そんなふうに時代の流れに対応して、近年ではパソコンや携帯電話、スマートフォン、サーバー機器など情報通信機器の取り扱いに力を入れています。

これらには、捨てるものがほとんどありません。98パーセントはリサイクルできる素材で作られています。しかし世間的には「どこに廃棄すればいいのか分からない」と困っている企業も多いのです。実際のところ、情報通信機器を廃棄するとなると不安もたくさん出てくるはず。特に心配になるのがセキュリティの問題ではないでしょうか。

「社内でデータ消去をしたものの、機密情報が残っていたらどうしよう」

「廃棄した後で、残っているデータが悪用されてしまうことはないだろうか」

お客さまからは、そんな懸念の声が寄せられることもあります。そのため興栄商事では、時代のニーズとも言える情報通信機器の廃棄に対して、徹底したセキュリティ対策を重ねてきました。

かつては「不要になった機器をトラックに積んで回収する」というやり方でしたが、お客さま先のデータセンターなどでは現地でデータ消去作業を行い、きちんと処理されたことを確認してから回収することも行っています。

機器を回収したその時点からセキュリティを担保していく必要があるため、運搬にかかる時間を少しでも短縮すべく、多拠点展開も進めてきました。拠点内ではデータ消去や破壊に対応した最新鋭の設備をそろえています。

この業界ではよく「3R」が重要だと言われます。まずは不用品の発生を抑制する「リデュース」を、再利用できるものはできるだけ使う「リユース」を、そして素材レベルで資源を循環させる「リサイクル」を進めていこうという考え方です。

私たちもこの3Rを基準にして回収した情報通信機器を一つひとつ解体し、中身を選り分けています。パソコンなどの場合はまずリユースを考えますが、その前提となるのはかつての情報をきちんと消去・破壊され、セキュリティ面での問題がないこと。

この体制が整っているからこそ、まだまだ現役で使えるパソコンを中古市場に流通させることが可能なのです。

DXを支援する企業としても責任感が高まっている

せっかくの機会なので、私が担当する営業部門の日々の頑張りについても紹介させてください。営業の大切な役割は、お客さまと興栄商事の現場をつなぐことだと考えています。

冒頭でもお伝えしたように、不用品というのは一般的には普段あまり意識することがないものだと思うんです。だからこそ、私たち営業がしっかりと処理方法などを伝え、あらかじめきちんと選別された状態で社内の作業現場へ届けることが大切です。

現場の効率性が高まることはもちろんですが、お客さまへも、私たちからより高い価値を支払うことができるようになります。その架け橋となるのが営業です。

こうした知見やノウハウを必要としているのは中小企業だけではありません。大企業や最先端の事業を展開する企業からも必要とされています。

私自身は、世界的な大手IT企業との仕事も経験しました。

どんな会社に対しても、不用品に関することであれば私たちがアドバイザーとなれる。この仕事にはそんなダイナミックさと面白さがあります。

今後は、DX(デジタルトランスフォーメーション)を支援する企業としても責任感がより高まっていくと感じています。

日本企業には、十数年前の古いシステムを使い続けているところが少なくありません。2020年代の前半には、それらを刷新してクラウドなどの新たなシステムへ対応していく動きが活発化します。そのときにも課題となってくるのが使われなくなった情報通信機器の廃棄です。

興栄商事にはベースとなる工場がありますが、これからも新しいニーズに対応できる設備・体制を常に進化させていきたいと考えています。

「これも捨てなきゃいけないんだよ……」と困っているお客さまにもすぐに解決策を提示し、時代に合ったリサイクルを進めていける会社でありたいですね。

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